涙液貯留量評価
下眼瞼のメニスカス貯留量を
5秒で定量評価します
涙液の安定性と涙液量は密接に関連しており、ドライアイ等の眼表面疾患の処置、屈折矯正や白内障の手術後のケア等、涙液の安定化を目的とした治療において涙液量の評価は重要であるといわれています。
涙液量を簡便·迅速かつ低侵襲的に定量測定できる新しい検査器具「ストリップメニスコメトリ チューブ (SMTube)」をご紹介します。
SMTube の先端を下眼瞼の涙液メニスカスに5 秒間浸すだけで、涙液を素早く吸収しカラムが染色されていきます。この染色長さを検査結果として、涙液メニスカスにおける貯留量を定量的に評価します。シルマー検査紙や綿糸と異なり、結膜嚢に差し込む必要がなく、眼表面にも触れずに刺激を最小限に抑えて迅速に検査が可能です。また、万一眼表面に触れても損傷が生じないよう、素材·構造·形状を患者様の安全に配慮して設計されています。
SMTube を用いた臨床研究はこれまでに複数発表されており、その信頼性が検証されてきました(関連論文参照)。例えば、視野検査における涙液メニスカス量の変化(Sagara 2015)、集団健康診断におけるスクリーニング検査としての有効性(Ishikawa 2016)、ドライアイ診断への応用(Shinzawa 2017)などの発表がこれまでに成されています。